精巣腫瘍などの治療でBEP療法をおこなうとなったとき、
「入院期間はどのくらい?」
「費用は?」
「どのような副作用があるの?それは程度でどのくらい続くの?」
など心配事や不安がたくさんあると思います。
私のBEP療法の経験をもとにそれらが少しでも解決できればと思います。
※あくまで私個人の体験であって、副作用等には個人差があります。参考程度に見ていただければと思います。
費用はどのくらいかかるの?
入院・治療にかかった費用についてですが、約2か月間の入院で総医療費は約240万円(食事代を含む)でした。
3割負担で約72万円、高額療養費制度で自己負担額は約17万円でした。
治療期間はどのくらい?
治療期間は約2か月間です。
BEP療法は通常21日間(このうち入院しているのは17~18日間)を1セットとして、それを3セット行います。
なので、職場等にお休みを申請する際には退院後の自宅静養を含め、2か月半~3ケ月を目安にするとよいと思います。
抗がん剤の投与スケジュール例
1セットあたりの抗がん剤のスケジュール例は写真1に示します。
8日(火)に入院したとすると、9日(水)から抗がん剤を投与し始め、23日(水)に投与が終わります。
そして、翌24日(木)に退院といった感じです。
17日(木)から22日(火)までは点滴の管が入っていない期間です。

写真1 抗がん剤スケジュール例
着替えはどのくらい持っていけばいいの?
1回の入院で下着類の着替えは5着あれば大丈夫かと思います。抗がん剤投与中は毎日着替えることができませんし、病棟に洗濯乾燥機がある場合が多いため、このくらいでよいでしょう。
ちなみに私は、病院の洗濯機を使いたくなかったので、パンツと靴下をそれぞれ10着ずつ持っていきました。パジャマの上下とバスタオル、フェイスタオルはレンタルしました。
レンタルできるものについては入院する病院にお問い合わせください。
副作用にはどんなものがあったの?
- 食欲不振
- 便秘
- 脱毛
- 体力の低下
- 発熱
- 白血球の減少
ひとつひとつ見ていきましょう。
・食欲不振
写真1で示したスケジュールの場合、10日(木)あたりから食欲が落ちていきました。
12日(土)~15日(火)くらいまでは病院食が全く食べられませんでした。食べ物を見ることも嫌でした。
その後、食欲は回復していき、18日(金)には完食できるようになりました。
これはあるあるかもしれませんが、まったく食べられない期間では、「退院したらこれを食べよう」とスマホで飲食チェーンのメニューを調べまくっていました。不思議ですよね笑。
・便秘
抗がん剤を投与し始めて、1週間はお通じが全くありませんでした。
薬剤師さんの話では、抗がん剤投与初日に点滴する「吐き気止めの薬」が腸の動きを抑制していることが原因かもしれないとのことでした。
先生から便秘薬をいただき、飲んでみましたが効果はありませんでした。
2回目のブレオマイシン投与の翌日になって、ようやく出るといった感じでした。
・脱毛
抗がん剤の投与を始めてから3週間ほど経過したころから、脱毛が始まりました。
髪の毛のほか、ヒゲやデリケートゾーンの毛が抜けていきました。
これらは、BEP療法終了後から1ケ月経過したころから生え始め、さらに1ケ月後には元通りになりました。
・体力の低下
抗がん剤の中でもシスプラチンを投与している期間は体力が低下しました。
体力がないので、ベッド上で横になっているしかありませんでした。
また、利尿剤の影響でトイレが頻回になりました。ひどいときは1時間に3回も行きたくなりました。
トイレまで歩いていく体力がなかったので、尿瓶で対応するしかありませんでした。
・発熱
ブレオマイシン投与後に発熱したことがありました。ひどい時では39.0℃まで上がったと思います。
全身のだるさもありました。
これは、一晩休むと翌朝には治っていました。
・白血球の減少
シスプラチンの影響で血液中の白血球が減少します。これにより、感染症にかかりやすくなるので注意が必要です。手洗い、うがいを頻繁に行いましょう。
白血球の減少には、予防接種があるので、過度に心配する必要はありません。
予防接種により、白血球は退院時には正常値に戻っていました。
まとめ
以上が私のBEP療法の体験記です。
入院前の不安がやわらげば幸いです。
また、入院時に持って行って良かったものは、別の記事で紹介しています。
そちらも参考にしてください。
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